PART 30
78 - 消息章〔アン・ナバア〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 何事に就いて, かれらは尋ね合うのか。
2. 偉大な消息に就いて。
3. それに就いて,かれらは意見が果なる。
4. いや,かれらはやがて知ろう.
5. いや,いや,かれらはやがて知るであろう。
6. われは大地を,広々としなかったか。
7. また山々を,杭としたてはないか。
8. われはあなたがたを両性に創り,
9. また休息のため,あなたがたの睡眠を定め,
10. 夜を覆いとし,
11. 昼を生計の手段として定めた。
12. またわれは,あなたがたの上に堅固に7層(の天)を打ち建て,
13. 輝やかしい灯し火を(その中に)字置き,
14. われは雲から豊かに雨を降らせ,
15. それによって,殻物や野菜を萠え出させ,
16. 様々な園を茂らせる。
17. 本当に裁きの日は定められていて,
18. その日,ラッパが吹かれるとあなたがたは群をなして出て来る。
19. 天は開かれて数々の門となり,
20. 山々は移されて蜃気楼のようになる。
21. 本当に地獄は,待ち伏せの場であり,
22. 背信者の落ち着く所,
23. かれらは何時までもその中に住むであろう。
24. そこで涼しさも味わえず,(どんな)飲物もない,
25. 煮えたぎる湯と膿の外には。
26. (かれらのため)相応しい報奨である。
27. 本当にかれらは,(その行いに対する)清算を希望しないでいた。
28. またかれらはわが印を嘘であると言って,強く拒否した。
29. われは一切のことを,天の書に留めている。
30. だからあなたがたは(自分の行いの結果を)味わえ。われは懲罰を増加するばかりである。
31. 本当に主を畏れる者には,安全な場所(楽園)がある。
32. 緑の園や,ブドウ園,
33. 胸の脹れた同じ年頃の乙女たち,
34. またな・な・と(溢?)れる杯。
35. そこではつまらぬ話や偽り言を聞かない。
36. これらはあなたの主からの報奨,賜物の決算である。
37. 天と地,そしてその間の凡てのものの主,慈悲深き御方(からの賜物であり),誰もかれに語りかけることは出来ない。
38. 聖霊と天使たちが,整列して立つ日,慈悲深き御方から御許しを得て正しいことを言う者以外には,誰も口をきくことが出来ない。
39. それは真実の日である。だから誰でも望む者は,主の御許に戻るがいい。
40. 本当にわれは,懲罰が近いと,あなたがたに警告した。その日,人は,自分の両方の手が前もって行ったもの(所業)を見るであろう。不信者は,「ああ,情けない,わたしが塵であったならば。」と言うであろう。
79 - 引き離すもの章〔アン・ナ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 荒々しく(罪深い者の魂を)引き離すものだおいて(誓う),
2. 優しく(信仰深い者の魂を)引き出すものにおいて,
3. 泳ぐように(慈悲の使いに)滑走するものにおいて,
4. 先を争って前進するものにおいて,
5. (主の命令で)事を処理するものにおいて(誓う)。
6. その日(第一のラッパで),震動が(凡てのものを)揺がし,
7. 次のラッパ(で震動)が,続く。
8. (不信者の)心は,その日戦き震え,
9. 目を伏せるであろう。
10. かれらは言う。「わたしたちは初め(生前)の状態に,本当に返るのでしょうか。
11. 何と,わたしたちは朽ち果てた骨になってしまったのに。」
12. かれらは言う。「その場合(復活),損な戻りです。」
13. (復活は),只一声の叫びである。
14. 見よ,かれらは目覚めて(地上に)現われる。
15. ムーサーの物語が,あなたに届いたか。
16. 主がトワーの聖谷に,かれを呼ばれた時を思い起せ。
17. (かれは仰せられた。)「あなたはフィルアウンの許に行け。本当にかれは目にあまる者である。
18. そしてかれに言ってやるがいい。『あなたは(罪から)清められたいのか。
19. わたしはあなたを,主の御許に導く。あなたは(かれを)畏れなさい。』」
20. (ムーサーは)偉大な印をかれに示した。
21. だがかれ(フィルアウン)はそれを嘘であるとし,(導きに)従わなかった。
22. 背を向けて急いで去った。
23. かれ(フィルアウン)は,(その民を)集め宣言して,
24. 言った。「わたしはあなたがたの主,至高者である。」
25. そこでアッラーはかれを懲しめ,来世と現世の生活に懲罰を加えられた。
26. 本当にこの中には(主を)畏れる者への一つの教訓がある。
27. あなたがたは(かれが)うち建てられた天(の創造)が,あなたがたを創ることより難しいとでも思うのか。
28. かれはそれを高く掲げ,それから整え,
29. 夜を暗くなされ,また,光明を現わされる。
30. その後,大地を延べ広げられた。
31. そこから水と牧場を現われさせ,
32. また山々をそれにしっかりと据えられ,
33. あなたがたとあなたがたの家畜のための,用益に供される。
34. それで大きい災厄が来ると,
35. その日,人々は(現世で)その努力したことを思い出し,
36. また獄火は,誰でも見る(程の)者に(ありありと)現わされる。
37. その時,酷く目にあまった者,
38. またこの世の生活を重んじていた者は,
39. 本当に火獄がその住まいであろう。
40. だが主の御前に立つことを恐れた者,また低劣な欲望に対し(自分の)魂を抑制した者は,
41. 本当に楽園がその住まいであろう。
42. かれらはその時に就いて,あなたに問う。「それが到来するのは,何時(の日)ですか。」
43. あなたは,何によってそれを告げられようか。
44. その終末(の知識)は,あなたの主にあるだけ。
45. あなたは,それを恐れる者への,一人の警告者に過ぎない。
46. かれらがそれを見る日,(墓の中に)滞留していたのは,一夕か一朝に過ぎなかったように思うであろう。
80 - 眉をひそめて章〔アバサ〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. (ムハンマドは)眉をひそめ,顔を背けた。
2. 一人の盲人がやって来(て話が中断され)たためである。
3. あなたにどうして分ろうか,かれは清められるかも知れないことが。
4. または訓戒を受け入れて,その教えはかれを益するかもしれないことが。
5. だが何の助けもいらない者(財産家)には,
6. (関心をもって)応待する。
7. しかもかれが自ら清めなくても,あなたに責任はない。
8. だが熱心に(信仰を)求めてあなたの許に来た者で,
9. 畏敬の念を抱いている者には,
10. あなたは軽視した。
11. 断じてそうであるべきではない。本当にこれ(クルアーン)は訓戒である。
12. だから誰でも望む者には,訓戒を念じさせなさい。
13. それは(アッラーの御許にある)帳簿に記されているもの。
14. 至高にして清純なもの。
15. 書記たち(天使)の手で(記録されたもの)。
16. 気高く敬虔な(書記たち)。
17. 人間(不信心者)に災いあれ。何とかれは忘恩なことよ。
18. かれはどんなものから,かれを創られるのか。
19. 一滴の精液からである。かれは,かれを創り,それから五体を整えられ,
20. (母の胎内からの)かれの道を容易になされ,
21. やがてかれを死なせて墓場に埋め,
22. それから御望・の時に,かれを甦らせる。
23. いや,かれが命じられたことを,(不信仰者は)果さなかった。
24. かれに,自分の食物に就いて考えさせて・るがよい。
25. 本当にわれは,水(雨)を豊かに注ぎ,
26. 次いで大地を裂いて切れ切れにし,
27. そこに生長させるものには,穀物,
28. またブドーや青草,
29. オリーブやナツメヤシ,
30. 繁茂した庭園,
31. 果物や牧草(がある)。
32. あなたがたとあなたがたの家畜のための用益である。
33. やがて,(終末の)一声が高鳴り,
34. 人が自分の兄弟から逃れる日,
35. 自分の母や父や,
36. また自分の妻や子女から(逃れる日)。
37. その日誰もかれも自分のことで手いっぱい。
38. (或る者たちの)顔は,その日輝き,
39. 笑い,且つ喜ぶ。
40. だが(或る者たちの)顔は,その日挨に塗れ,
41. 暗黒が顔を覆う。
42. これらの者こそ,不信心な者,放蕩者である。
81 - 包み隠す章〔アッ・タクウ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 太陽が包・隠される時,
2. 諸星が落ちる時,
3. 山々が散る時,
4. 孕んで10ケ月の雌駱駝が等閑にされる時,
5. 様々な野獣が(恐怖の余り)群をなし集まる時,
6. 大洋が沸きたち,(漆?)れる時,
7. それぞれの魂が(肉体と)組・合わされる時,
8. 生き埋められていた(女児が)
9. どんな罪で殺されたかと問われる時,
10. (天の)帳簿が,開かれる時,
11. 天が(則?)ぎ取られる時,
12. 獄火が炎を上げさせられる時,
13. 楽園が近付く時,
14. (その時)凡ての魂は,先に行った(善悪)の所業を知るであろう。
15. わたしは沈・ゆく諸星において誓う。
16. (軌道を)運行して没する(諸星において)
17. 暗闇を迎える夜において,
18. 夜明けを迎える朝において(誓う)。
19. 本当にこれ(クルアーン)は,高貴な使徒(ジブリール)の(アッラーからの)言葉
20. (かれは)玉座の主の御前で(尊厳される地位の)座につく,力のある,
21. 従われ,信頼される(使徒である)。
22. (人びとよ)あなたかたの仲間(ムハンマド)は,気違いではない。
23. かれは,明るい地平線上にはっきりとかれ(ジブリール)を見た。
24. かれは幽玄界(の知っていること)を出し借しまない。
25. それ(クルアーン)は,呪われた悪魔の言葉でもない。
26. それなのにあなたがたは(それらのことを信用せず)何処へ行くのか。
27. これ(クルアーン)こそは,万人への教訓に外ならない。
28. それはあなたがたの中,誰でも正しい道を歩・たいと望む者のためのものである。
29. だが万有の主,アッラーの御望・がない限り,あなたがたはこれを望むことも出来ないのである。
82 - 裂ける章〔アル・インフィ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 天が,微塵に裂ける時,
2. 諸星が散らされる時,
3. 諸大洋が(溢?)れ出される時,
4. 墓場があばかれる時,
5. それぞれの魂は,既にしたことと,後に残したことを知る。
6. 人間よ,何があなたを恵・深い主から惑わせ(背かせ)たのか。
7. かれはあなたを創造し,形を与え,(均整のとれた体に)整え,
8. かれの御心の儘に,形態をあなたに与えられた御方である。
9. いや,あなたがたは審判を嘘であると言う。
10. 本当にあなたがたの上には2人の看守(天使)がいるが,
11. かれらは気高い記録者で,
12. あなたがたの所行を知っている。
13. 敬虔な者は,必ず至福の中にいる。
14. 罪ある者は,きっと火の中にいて,
15. 審判の日,かれらはそこで焼かれ,
16. そこから,逃れられない。
17. 審判の日が何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
18. 一体審判の日が何であるのかを,あなたに理解させるものは何か。
19. その日,どの魂も外の魂のために(役立つ)何のカも持たない。命令は,その日アッラーのもの。
83 - 量を減らす者章〔アル・ム
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 災いなるかな,量を減らす者こそは。
2. かれらは人から計って受け取る時は,十分に取り,
3. (相手にわたす)量や重さを計るときは,少なく計量する者たちである。
4. これらの者は,甦ることを考えないのか,
5. 偉大なる日に。
6. その日,(凡ての)人間は,万有の主の御前に立つのではないか。
7. 断じていけない。罰ある者の記録は,スィッジーンの中に(保管して)ある。
8. スィッジーンが何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
9. (そこには完全に)書かれた一つの記録(がある)。
10. 災いなるかな,その日,嘘であると言って来た者たちよ,
11. 審判の日を,嘘であると言って来た者たちこそは。
12. これを嘘であると言って来た者は,反逆者,罪人に外ならない。
13. わが印が,かれらに読誦された時,かれらは,「昔の物語だ。」と言った。
14. 断じてそうではない。思うにかれらの行った(悪)事が,その心の(鋳?)となったのである。
15. いや,本当にかれらは,その日,主(の御光)から締め出される。
16. 次にかれらは,地獄できっと焼かれよう。
17. そこで,かれらに,「これが,あなたがたが嘘であると言ってきたことである。」と告げられるであろう。
18. これに引き替え敬虔な者の記録は,イッリッイーンの中に(保管して)ある。
19. イッリッイーンが何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
20. (そこには完全に)書かれた一つの記録(があり),
21. (主の)側近者たちが,それを立証する。
22. 本当に敬虔な者は,必ず至福の中におり,
23. かれらは寝床に寄って,見渡すであろう。
24. あなたはかれらの顔に至福の輝きを認めよう。
25. かれらは,封印された純良な酒を注がれる。
26. その封印はジャコウである。これを求め熱望する者に熱望させなさい。
27. それにはタスニームが混ぜられよう。
28. (アッラーに)近い者たち(善行者)は,その泉から飲もう。
29. 本当に罪ある者たちは,信仰する者を嘲笑っていた。
30. そしてかれら(信者)の傍を過ぎると,栗いに(嘲笑して)目くばせし,
31. 家族の許へ帰る時,笑い草にしたものである。
32. かれらはかれら(信者)を見かけると,「本当にこれらの者は迷っています。」と言う。
33. だがかれらは,かれら(信者)の監視者として遣わされた者ではない。
34. だがこの日は,信仰する者が不信者たちを笑い,
35. かれらは寝床に寄って,見渡すであろう。
36. 不信者たちは,その行いの報いを受けたであろうかと。
84 - 割れる章〔アル・インシカ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 天が裂け割れて,
2. その主(の命)を聞き,従う時,
3. 大地が延べ広げられ,
4. その中のものを吐き出して空になり,
5. その主(の御命令)を聞き,従う時。
6. おお人間よ,本当にあなたは,主の御許へと労苦して努力する者。かれに会うことになるのである。
7. その時右手にその書冊を渡される者に就いては,
8. かれの計算は直ぐ容易に精算され,
9. かれらは喜んで,自分の人々の許に帰るであろう。
10. だが背後に書冊を渡される者に就いては,
11. 直に死を求めて叫ぶのだが,
12. 燃える炎で焼かれよう。
13. 本当にかれは,自分の人々の中で歓楽していた。
14. かれは,本当に(主の許に)帰ることなどないであろうと思っていた。
15. いや,主はいつもかれを見通しておられる。
16. わたしは,落日の夕映えによって誓う。
17. 夜と,それに帰り集うものにおいて,
18. また満ちたる月にかけて(誓う)。
19. あなたがたは,必ず一層から他層に登るであろう。
20. それでも,かれらが信じないのはどうした訳か。
21. クルアーンが,かれらに読唱されると,かれらはサジダしようとはしない。〔サジダ〕
22. いや,信じない者は,(それを)嘘であると言う。
23. だがアッラーは,かれらの胸に隠すことを熟知なされる。
24. それであなたは,痛烈な懲罰をかれらに伝えなさい。
25. だが信仰して善行に勤しむ者は別である。かれらには絶えることのない報奨があろう。
85 - 星座章〔アル・ブルージュ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 諸星座のある天において,
2. 約束された(審判の)日において,
3. 立証する者と,立証されるものとにおいて(誓う)。
4. 坑の住人は滅ぼされ,
5. 火には薪が接ぎ足される。
6. 見よ。かれらはその傍に座り,
7. 信者に対してかれらが行ったこと(の凡て)に就いて,立証される。
8. かれらがかれら(信者)を迫害したのは,偉力ある御方,讃美されるべき御方アッラーを,かれら(信者)が信仰したために外ならない。
9. かれに,天と地の大権は属する。アッラーは凡てのことの立証者であられる。
10. 本当に信仰する男と女を迫害して,それから悔悟しなかった者には地獄の懲罰があり,またかれらには炎火の懲罰があろう。
11. 信仰して善行に勤しんだ者には,川が下を流れる楽園があろう。これは偉大な幸福の成就である。
12. 本当にあなたの主の捕え方(懲罰)は強烈である。
13. かれこそは創造をなされ,またそれを繰り返される御方である。
14. かれは,寛容にして博愛ならびない御方。
15. 栄光に満ちた,至高の玉座の主。
16. かれは御望・のことを,遂行なされる。
17. 軍勢の物語が,あなたに達したか,
18. フィルアウンとサムード(の民の)。
19. いや,信じない者は(なお真理を)嘘であるとしている。
20. だがアッラーは,背後からかれらをとり囲まれる。
21. いやこれは,栄光に満ちたクルアーンで,
22. 守護された碑板に(銘記されている)。
86 - 夜訪れるもの章〔アッ・タ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 天と,夜訪れるものによって(誓う)。
2. 夜訪れる者が何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
3. (それは)きらめき輝く星。
4. 誰も自分の上に守護者(天使)をもたない者はない。
5. 人間は,何から創られたかを考察させなさい。
6. かれは噴出する水から創られ,
7. (それは)肋骨と腰の間から出てくる。
8. 本当にかれは,かれを(新たな生命に)引き戻すことが可能である。
9. 隠されたことが暴露される日,
10. (人間には)力もなく,誰の助けもない。
11. (回転して)返る天によって,
12. 裂け割れる大地によって(誓う)。
13. 本当にこれは,(善悪を)識別する御言葉,
14. それは戯れごとではない。
15. 本当にかれらは,陰謀を企んでいる。
16. われもまた策謀をめぐらす。
17. だから不信者たちを猶予し,暫く放任するがいい。
87 - 至高者章〔アル・アアラー
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 至高の御方,あなたの主の御名を讃えなさい。
2. かれは創造し,整え調和させる御方,
3. またかれは,法を定めて導き,
4. 牧野を現わされる御方。
5. それから,浅黒く枯れた刈株になされる。
6. われは,あなたに読誦させるようにした。それであなたは忘れないであろう。
7. アッラーの御望・がない限りは。本当にかれは,表われたものと隠れたものを知っておられる。
8. われはあなたに(道を)平坦で,安易にするであろう。
9. だから訓戒しなさい。訓戒は(聞く者に)役立つ。
10. 訓戒は,主を畏れる者に受け入れられよう。
11. だが最も不幸な者は,それを避けるであろう。
12. かれは巨大な炎で焼かれよう。
13. その中で,死にも,生きもしない。
14. だが自ら清めた者は必ず栄え,
15. かれの主の御名を唱念し,礼拝を守る。
16. いや,あなたがたは現世の生活の方を好む。
17. 来世がもっと優れ,またもっと永遠なものであるのに。
18. これは本当に,昔の啓典にあり,
19. イブラーヒームやムーサーの啓典にもある。
88 - 圧倒的事態章〔アル・ガー
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 圧倒的(事態の)消息が,あなたに達したか。
2. (或る者の)顔はその日項垂れ,
3. 骨折り疲れ切って,
4. 燃えさかる獄火で焼かれ,
5. 煮えたぎる泉水を飲まされる。
6. かれらには苦い茨の外に,食物はなく,
7. それは栄養にもならず,飢えも癒せない。
8. (外の或る者たちの)顔は,その日歓喜し,
9. かれらは努力して心充ち足り,
10. 高い楽園の中に置り,
11. そこで,虚しい(言葉)を聞かない。
12. そこには,流れる泉があり,
13. 高く上げられた(位階の)寝床があり,
14. 大杯が備えられ,
15. 褥は数列に並べられ,
16. 敷物が敷きつめられている。
17. かれらは骼駝に就いて,如何に創られたかを考えて・ないのか。
18. また天に就いて,如何に高く掲げられたか,
19. また山々に就いて,如何に据え付けられているか,
20. また大地に就いて,如何に広げられているかを。
21. だからあなたは訓戒しなさい。本当にあなたは一人の訓戒者に外ならない。
22. かれらのための,支配者ではない。
23. だが誰でも,背き去って信仰を拒否するならば,
24. アッラーは最大の懲罰でかれらを罰される。
25. 本当にわれの許に,かれらは婦り来るのである。
26. かれらの清算は,本当にわれの任である。
89 - 暁章〔アル・ファジュル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 暁において,
2. 10夜において,
3. 偶数と奇数において,
4. 去り行く夜において(誓う)。
5. 本当にこの中には,分別ある者への誓いがあるではないか。
6. あなたはアッラーが,如何にアード(の民)を処分されたかを考えないのか,
7. 円柱の並び立つイラム(の都)のことを,
8. これに類するものは,その国において造られたことはなかったではないか。
9. また谷間の岩に彫り込んだサムード(の民)や,
10. 杭のぬしフィルアゥン(のことを考えないのか)。
11. これらは(凡て),その国において法を越えた者たちで,
12. その地に邪悪を増長させた。
13. それであなたの主は,懲罰の鞭をかれらに浴びせかけられた。
14. 本当にあなたの主は監視の塔におられる。
15. さて人間は主が御試・のため,寛大にされ恵・を授けられると,かれは,「主は,わたしに寛大であられます。」と言う。
16. だがかれを試・,御恵・を減らされる時は,「主はわたしを,軽視なさいます。」と言う。
17. 断じていけない。いや,あなたがたは孤児を大切にしない。
18. また貧者を養うために,栗いに励まさない。
19. しかも遺産を取り上げ,強欲を欲しい尽にする。
20. またあなたがたは,法外な愛で財産を愛する。
21. 断じていけない。大地が粉々に砕かれる時,
22. 主は,列また列の天使(を従え),来臨なされる。
23. また地獄は,その日(目の当たりに)運ばれ,その日人間は反省するであろう。だが反省したとて,どうしてかれのためになろうか。
24. かれは,「ああ,わたしの(将来の)生命のために,(善行を)貯えていたならば。」と言う。
25. それでその日,誰もなし得ない程の懲罰を加えられ,
26. また誰も拘束し得ない程に束縛なされる。
27. (善行を積んだ魂に言われるであろう。)おお,安心,大悟している魂よ,
28. あなたの主に返れ,歓喜し御満悦にあずかって。
29. あなたは,わがしもべの中に入れ。
30. あなたは,わが楽園に入れ。
90 - 町章〔アル・バラド〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. われはこの町において誓う。
2. あなたはこの町の(居住権を持つ)住民である。
3. 生む者と生まれる者にかけて(誓う)。
4. 本当にわれは,人間を労苦するように創った。
5. かれ(人間)は,何ものも,自分を左右する者はないと考えるのか。
6. かれは,「わたしは大変な財産を費した。」と言う。
7. かれは,誰もかれを見ていないと考えるのか。
8. われは,かれのために両目を創ったではないか,
9. また一つの舌と二つの唇を。
10. 更に二つの道をかれに示した(ではないか)。
11. だがかれは,険しい道を取ろうとはしない。
12. 険しい道が何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
13. (それは)奴隷を解放し,
14. または飢餓の日には食物を出して,
15. 近い縁者の孤児を,
16. または酷く哀れな貧者を(養うこと)。
17. それから信仰する者になって忍耐のために励ましあい,栗いに親切,温情を尽しあう(ことである)。
18. これらは右手の仲間である。
19. だがわが印を拒否する者,かれらは左手の仲間である。
20. かれらの上には,業火が覆い被さるであろう。
91 - 太陽章〔アッ・シャムス〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 太陽とその輝きにおいて,
2. それに従う月において,
3. (太陽を)輝き現わす昼において,
4. それを覆う夜において,
5. 天と,それを打ち建てた御方において,
6. 大地と,それを広げた御方において,
7. 魂と,それを釣合い秩序付けた御方において,
8. 邪悪と信心に就いて,それ(魂)に示唆した御方において(誓う)。
9. 本当にそれ(魂)を清める者は成功し,
10. それを汚す者は滅びる。
11. サムード(の民)は,その法外な行いによって(預言者を)嘘付き呼ばわりした。
12. かれらの中の最も邪悪の者が(不信心のため)立ち上がった時,
13. アッラーの使徒(サーリフ)はかれらに,「アッラーの雌骼駝である。それに水を飲ませなさい。」と言った。
14. だがかれらは,かれを嘘付き者と呼び,その膝の腱を切っ(て不具にし)た。それで主は,その罪のためにかれらを滅ぼし,平らげられた。
15. かれは,その結果を顧慮されない。
92 - 夜章〔アッ・ライル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 覆われる夜において,
2. 輝く昼において,
3. 男女を創造された御方において(誓う)。
4. あなたがたの努力は,本当に多様(な結末)である。
5. それで施しをなし,主を畏れる者,
6. また至善を実証する者には,
7. われは(至福への道を)容易にしよう。
8. だが強欲で,自惚れている者,
9. 至善を拒否する者には,
10. われは(苦難への道を)容易にするであろう。
11. かれが滅び去ろうとする時,その富はかれに役立たないであろう。
12. 本当に導きはわれにあり,
13. 来世も現世もわれに属する。
14. それでわれは燃え盛る業火に就いてあなたがたに警告した。
15. 最も不幸な者でない限り,誰もそれで焼かれない。
16. それは(真理を)嘘であると言い背き去った者。
17. だが(主のために)忠誠の限りを尽した者は,それから救われ,
18. その富を施し,自分を清める。
19. また誰からも,慈悲の報酬を求めない。
20. 一生懸命に至高者,主の御顔を請うだけである。
21. やがて,かれは(十分に)満足出来るであろう。
93 - 朝章〔アッ・ドハー〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 朝(の輝き)において,
2. 静寂な夜において(誓う)。
3. 主は,あなたを見捨てられず,憎まれた訳でもない。
4. 本当に来世(将来)は,あなたにとって現世(現巧)より,もっと良いのである。
5. やがて主はあなたの満足するものを御授けになる。
6. かれは孤児のあなたを見付けられ,祢護なされたではないか。
7. かれはさ迷っていたあなたを見付けて,導きを与え。
8. また貧しいあなたを見付けて,裕福になされたではないか。
9. だから孤児を虐げてはならない。
10. 請う者を揆ね付けてはならない。
11. あなたの主の恩恵を宣べ伝えるがいい。
94 - 胸を広げる章〔アッ・シャ
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. われは,あなたの胸を広げなかったか。
2. あなたから重荷を降したではないか。
3. それは,あなたの背中を押し付けていた。
4. またわれは,あなたの名声を高めたではないか。
5. 本当に困難と共に,安楽はあり,
6. 本当に困難と共に,安楽はある。
7. それで(当面の務めから)楽になったら,更に労苦して,
8. (只一筋に)あなたの主に傾倒するがいい。
95 - 無花果章〔アッ・ティーン
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 無花果とオリーブにおいて,
2. シナイ山において,
3. また平安なこの町において(誓う)。
4. 本当にわれは,人間を最も美しい姿に創った。
5. それからわれは,かれを最も低く下げた。
6. 信仰して善行に動しむ者は別である。かれらに対しては果てしない報奨があろう。
7. なぜそれでも,おまえは宗教(真実)を否定するのか。
8. アッラーは,最も優れた審判者ではないか。
96 - 凝血章〔アル・アラク〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 読め,「創造なされる御方,あなたの主の御名において。
2. 一凝血から,人間を創られた。」
3. 読め,「あなたの主は,最高の尊貴であられ,
4. 筆によって(書くことを)教えられた御方。
5. 人間に未知なることを教えられた御方である。」
6. いや,人間は本当に法外で,
7. 自分で何も足りないところはないと考えている。
8. 本当にあなたの主に(凡てのものは)帰されるのである。
9. あなたは,阻止する者を見たか,
10. 一人のしもべ(ムハンマド)が,礼拝を捧げる時に。
11. あなたは,かれ(阻止する者)が,(正しい道)に導かれていると思うのか。
12. 敬神を勧めているか,
13. (真理を)嘘であるとして背を向けたと思うのか。
14. かれは,アッラーが見ておられることを知らないのか。
15. 断じてそうではない。もしかれが止ないならば,われは前髪でかれを捕えるであろう,
16. 嘘付きで,罪深い前髪を。
17. そしてかれの(救助のために)一味を召集させなさい。
18. われは看守(の天使)を召集するであろう。
19. 断じてそうあるべきではない。あなたはかれに従ってはならない。一途にサジダして(主に)近付け。〔サジダ〕
97 - みいつ章〔アル・カドル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 本当にわれは,・いつの夜に,この(クルアーン)を下した。
2. ・いつの夜が何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
3. ・いつの夜は,千月よりも優る。
4. (その夜)天使たちと聖霊は,主の許しのもとに,凡ての神命を(斉?)して下る。
5. 暁の明けるまで,(それは)平安である。
98 - 明証章〔アル・バイイナ〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 啓典の民の中(真理を)拒否した者も多神教徒も,かれらに明証が来るまで,(道から)離れようとしなかった。
2. またアッラーからの使徒が,純聖な書巻を,読んで聞かせるまでは。
3. その中には,不滅の正しい記録(掟)がある。
4. 啓典を授かっている者たちが,分派したのは,明証がかれらに来てから後のことであった。
5. かれらの命じられたことは,只アッラーに仕え,かれに信心の誠を尽し,純正に服従,帰依して,礼拝の務めを守り,定めの喜捨をしなさいと,言うだけのことであった。これこそ真正の教えである。
6. 啓典の民の中(真理を)拒否した者も,多神教徒も,地獄の火に(投げ込まれ)て,その中に永遠に住む。これらは,衆生の中最悪の者である。
7. だが信仰して善行に勤しむ者たち,これらは,衆生の中最善の者である。
8. かれらへの報奨は,主の御許の,川が下を流れる永遠の園である。永遠にその中に住むであろう。アッラーはかれらを喜ばれ,かれらもかれに満悦する。それは主を畏れる者(への報奨)である。
99 - 地震章〔アッ・ザルザラ〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 大地が激しく揺れ,
2. 大地がその重荷を投げ出し,
3. 「かれ(大地)に何事が起ったのか。」と人が言う時。
4. その日(大地は)凡ての消息を語ろう,
5. あなたの主が啓示されたことを。
6. その日,人びとは分別された集団となって(地中から)進・出て,かれらの行ったことが示されるであろう。
7. 一微塵の重さでも,善を行った者はそれを見る。
8. 一微塵の重さでも,悪を行った者はそれを見る。
100 - 進撃する馬章〔アル・アー
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 吐く息荒く進撃する(馬)において(誓う)。
2. 蹄に火花を散らし,
3. 暁に急襲して,
4. 砂塵を巻き上げ,
5. (敵の)軍勢の真っ只中に突入する時。
6. 本当に人間は,自分の主に対し恩知らずである。
7. それに就き,かれは誠に証人であり,
8. また富を愛することに熱中する。
9. かれは墓の中のものが発き出される時のことを知らないのか。
10. また胸の中にあるものが,暴露されるのを。
11. 本当に主は,その日,かれらに就いて凡て知っておられる。
101 - 恐れ戦く章〔アル・カーリ_
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 恐れ戦く日(最後の審判)
2. 恐れ戦く日とは何か。
3. 恐れ戦く日が,何であるかをあなたに理解させるものは何か。
4. (それは)人間が飛散する蛾のようになる日。
5. また山々が,梳かれた羊毛のようになる(日である)。
6. それで,かれの秤が(善行で)重い者は,
7. 幸福で満ち足りて暮らすであろう。
8. だが秤の軽い者は,
9. 奈落が,かれの里であろう。
10. それが何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
11. (それは)焦熱(地獄)の火。
102 - 蓄積章〔アッ・タカースル
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. あなたがたは(財産や息子などの)多いことを張り合って,現を抜かす。
2. 墓に追い立てられるまでも。
3. いや,やがて(死後)あなたがたは(その真実を)知ろう。
4. もう一度言おうか,いや,やがてあなたがたは知ろう。
5. いや,あなたがたは(今に)はっきり知るとよいのである。
6. あなたがたは必ず獄火を見よう。
7. その時あなたがたはそれを明確に目で見ることであろう。
8. その日あなたがたは,(現を抜かしていた)享楽に就いて,必ず問われるであろう。
103 - 時間章〔アル・アスル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 時間にかけて(誓う)。
2. 本当に人間は,喪失の中にいる。
3. 信仰して善行に勤し・,栗いに真理を勧めあい,また忍耐を勧めあう者たちの外は。
104 - 中傷者章〔アル・フマザ〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 災いなるかな,凡ての悪口を言って中傷する者。
2. 財を集めて計算する(のに余念のない)者。
3. 本当にその財が,かれを永久に生かすと考えている。
4. 断じてそうではない。かれは必ず業火の中に,投げ込まれる。
5. 業火が,何であるかをあなたに理解させるものは何か。
6. (それは)ぼうぼうと燃えているアッラーの火,
7. 心臓を焼き尽し,
8. かれらの頭上に完全に覆い被さり,
9. (逃れることの出来ない)列柱の中に。
105 - 象章〔アル・フィール〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. あなたの主が,象の仲間に,どう対処なされたか,知らなかったのか。
2. かれは,かれらの計略を壊滅させられたではないか。
3. かれらの上に群れなす数多の鳥を遣わされ,
4. 焼き土の礫を投げ付けさせて,
5. 食い荒らされた藁屑のようになされた。
106 - クライシュ族章
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. クライシュ族の保護のため,
2. 冬と夏のかれらの隊商の保護のため,(そのアッラーの御恵・のために)
3. かれらに,この聖殿の主に仕えさせよ。
4. 飢えに際しては,かれらに食物を与え,また恐れに際しては,それを除き心を安らかにして下さる御方に。
107 - 慈善章〔アル・マーウーン
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. あなたは,審判を嘘であるとする者を見たか。
2. かれは,孤児に手荒くする者であり,
3. また貧者に食物を与えることを勧めない者である。
4. 災いなるかな,礼拝する者でありながら,
5. 自分の礼拝を忽せにする者。
6. (人に)見られるための礼拝をし,
7. 慈善を断わる者に。
108 - 潤沢章〔アル・カウサル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 本当にわれは,あなた(ムハソマド)に潤沢を授けた。
2. さあ,あなたの主に礼拝し,犠牲を棒げなさい。
3. 本当にあなたを憎悪する者こそ,(将来の希望を)断たれるであろう。
109 - 不信者たち章〔アル・カー
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 言ってやるがいい。「おお不信者たちよ,
2. わたしは,あなたがたが崇めるものを崇めない。
3. あなたがたは,わたしが崇めるものを,崇める者たちではない。
4. わたしは,あなたがたが崇めてきたものの,崇拝者ではない。
5. あなたがたは,わたしが崇めてきたものの,崇拝者ではない。
6. あなたがたには,あなたがたの宗教があり,わたしには,わたしの宗教があるのである。」
110 - 援助章〔アン・ナスル〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. アッラーの援助と勝利が来て,
2. 人びとが群れをなしてアッラーの教え(イスラーム)に入るのを見たら,
3. あなたの主の栄光を誉め称え,また御赦しを請え。本当にかれは,度々赦される御方である。
111 - 棕櫚章〔アル・マサド〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. アブー・ラハブの両手は滅び,かれも滅びてしまえ。
2. かれの富も儲けた金も,かれのために役立ちはしない。
3. やがてかれは,燃え盛る炎の業火の中で焼かれよう。
4. かれの妻はその薪を運ぶ,
5. 首に棕櫚の荒縄かけて。
112 - 純正章〔アル・イフラース
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 言え,「かれはアッラー,唯一なる御方であられる。
2. アッラーは,自存され,
3. 御産・なさらないし,御産れになられたのではない,
4. かれに比べ得る,何ものもない。」
113 - 黎明章〔アル・ファラク〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 言え,「梨明の主にご加護を乞い願う。
2. かれが創られるものの悪(災難)から,
3. 深まる夜の闇の悪(危害)から,
4. 結び目に息を吹きかける(妖術使いの)女たちの悪から,
5. また,嫉妬する者の嫉妬の悪(災厄)から。」
114 - 人々章〔アン・ナース〕
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。
1. 言え,「ご加護を乞い願う,人間の主,
2. 人間の王,
3. 人間の神に。
4. こっそりと忍び込・,囁く者の悪から。
5. それが人間の胸に囁きかける,
6. ジン(幽精)であろうと,人間であろうと。」